LIG Quest LIGを普通に乗るために

オオトモのクロスバイクLIG CR-7006のメンテ記録

このサイトのこと

 ここはLIGという自転車を通販で購入、『普通に』使うために、自力でメンテナンスしてわかったことを書いてます。
 製品にバージョン違いがあるので当方が買ったものとは違うことがあります。またズブの素人の私見なので思い込みや間違いもあると思います。自分で気がついた間違いなどは随時書き直していくので時期により内容が異なる場合があります。参考程度に見てください。
 ブログ形式ですが記事順に時系列は関係ありません

LIGって何?

  •  (株)オオトモ(http://www.e-otomo.co.jp/bicycle/)の自転車ブランドL.I.Gのクロスバイク。正式名称 LIG CR-7006 クロスバイク
     同じブランドで似た名前のLIG MOVEはレビュー記事がたくさんありますがLIGはほとんどないです。ですがアマゾンではかなりロングセラーなので街中で意外と見かけます

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    購入当初。既にいろんなものがないのに泥除けは生えてる

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    `21 4月現在。色々ゴチャゴチャくっついてておもちゃっぽい
  •  『安物自転車』
      いわゆるなんちゃってクロス。フレームを含めて全体的にアルミ製部品を使ってるから公式スペック12kgと軽い。実際は12kg切るくらい。実売2万円代ではかなり軽い。品質は一般的なママチャリレベル。お世辞にも高級感と言う言葉は出てこない

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    言わずもがな
  •  スペック
      当方購入品を自分で調査した結果なので参考程度に

      重量 11.8kg(体重計で計測)
      トップチューブ 515mm
      水平トップチューブ 530mm
      リーチ長 350mm
      スタックハイト 540mm
      シートチューブ 420mm
      ヘッドチューブ 122mm
      ホイールベース 1010mm
      フロントセンター 605mm
      リアセンター 420mm
      フロントエンド幅 100mm
      リアエンド幅 132mm
      BBハンガー幅 68mm
      BB軸長 119mm(VP-3P,19LDの刻印)
      ダボねじ径 5mm

     当車本体パーツ(バージョン違いの可能性あり。スチール判定方法は磁石吸着の有無)
      フレーム
       色 メタリックホワイト
       材質 アルミ
      ハンドル DNFの刻印
       フラット
       全幅 510mm
       ステム部径 25mm
       持ち手径 22mm
      フォーク
       材質 スチール
      ヘッドシステム スレッド式
       ハンドルステム
        径 22mm
        軸から前方長(水平) 65mm
        ヘッドからハンドル軸最低高(垂直) 120mm
       ヘッドパーツ
        上部玉押し 
         ナットなしタイプ(玉押しのみ)
        固定ナット 32mmx高さ7mm ねじ部の高さ9.1mm
        舌付きワッシャ 厚さ2.8mm
        上ワン 高さ15mm
        下ワン 高さ18mm
        ベアリング リテーナー式 内径30mm外径34mm ベアリング径5/32インチ(3.97mm)16個 レギュラータイプ
        スタックハイト
         ロックナット+ワッシャ+上ワン(露出部)24mm
         下ワン(露出部)+クラウンレース(露出部) 10.5mm
      BB 軸サイズ刻印がVP-3Pと読める(Vが不鮮明) 軸刻印に19LD(意味不明)
       ハンガー水抜き穴あり ハンガー内に軸カバーなし
       カップ&コーン式 リテーナーベアリング(外側留めリテーナータイプ)
       右ワン 固定は単独締め込み(ロックリングなし)逆ねじ スパナ口幅34mmx幅3mm
       左ワン 固定はフックレンチ掛け三点のロックリング(径46mmx幅3mm) 正ねじ スパナ口幅16mmx幅3mm
       ハンガー幅 68mm
       軸長 120mm(軸刻印では3Pなので118mm?)
      クランク
       PROWHEEL FORGED 2N 165の刻印
       材質 アルミ鍛造(フィキシングボルトによる削れ方で推定)
       長さ 165mm
       取り付け方式 コッターレス 六角頭フィキシングボルト ワッシャーなし 左右とも正ねじ スクエアテーパー
      チェーン PYC? プレート中央にマークもしくは"A-B" プレートのリンクピン周りに"BEST CHAIN" シマノ製品互換表2020-2021_Compatibility_v026_jp.pdfによるとスプロケMF-TZ500-6、ディレイラーRD-TY21B SSの組み合わせではCN-HG71もしくはCN-HG40の互換チェーン(1/2x3/32インチ、ピン幅7.3mm、内幅2.4mmのナローチェーン) 
      チェーンリング PROWHEEL?(チェーンガードにProwheelの刻印)
       右クランク一体型
       材質 アルミ?(磁石がつかない)
       48T
      スプロケット
       シマノ MF-TZ500-6 [フリーホイール 14-28T]・14T・16T・18T・21T・24T・28T
      変速機
       シマノ RD-TY21B SS(BSSMBS)
        ディレイラーハンガーはフレームエンド直付け。このためディレイラーガード(スチール 重さ99g)付き
      シフター
       シマノ SHIMANO SL-TX50-R6
      シート
       JUSTEC
       ベース材 プラスチック
       座面材 合皮。後部で縫い合わせ。内部はスポンジ?
       レール材 スチール
      シートヤグラ ポスト別体式 スチール
      シートポスト DNFの刻印 アルミ ヤグラ部径22mm チューブ部径27.2mm ポスト全体長 250mm 最小挿入長68mm 重さ132g 厚さ シートチューブ側2mm ヤグラ側3mm
      クランプ 31.8mm クイックリリース締め アルミ
      タイヤ
       前 700x28C(28-622) 英式バルブ 最大空気圧70PSI (右側にWD?のマークあり。KENDA K-193(重量550g 指定空気圧 50~85PSI)のトレッドパターンにそっくり。youtubeレビュー動画で言われていた回転方向の表示なし。最高空気圧表示の横にP1159-07)
       後 700x28C(28-622) 英式バルブ 最大空気圧70PSI (マークなし。トレッドパターンは前輪と同じ。最高空気圧表示の横にP1159-01。成形時のゴム注入痕(いわゆるバリ)が全体に残っている)チューブ KENDA 700C 28/32の表記
      リムテープ 樹脂製 オレンジがかったピンク
      ブレーキ
       本体 前後とも同じ
        PROMAX TX-117(アーム裏の『TX-117』の刻印位置が前左アームだけ上側。他は下側)
        シュー 355(長さ55mm)
       レバー
        APSE MODEL 416/419(434PD-1 BK座/AL手柄?)
       アウター受け穴 径6.2mm 深さ10mm
       アウターキャップ 径5.5mm 長さ10mm
      ホイール
       前
        リム ダブルウォール セミディープ
         材質 アルミ合金? 
        スポーク材質 スチール
        ニップル材質 スチール
        ハブ novatec s-club 431? joytech 431?
    from Catalog 2021 Novatec and Joytech Hubs
    STEEL J-HOOK HUB
    WEIGHT 188G
    SPOKE HOLES 28 32 36
    GAUGE 14
    O.L.D 100
    AXLE 9
    AXLE MATERIAL CRMO
    P.C.D 38
    F.T.F 56/61.5/69
         JOYTECH スチール
         軸 中空 クイックリリース 玉押しナット部口幅13mm、13.5mm(2つある)x幅3mm 回り止めナット口幅17mmx幅3.5mm ベアリング(左右同じ)径?インチ10個
         
       後
        リム ダブルウォール セミディープ
         材質 アルミ合金? 
        スポーク材質 スチール
        ニップル材質 スチール
        ハブ novatec s-club 434? joytech 434?
    from Catalog 2021 Novatec and Joytech Hubs
    STEEL J-HOOK HUB
    WEIGHT 332G
    SPOKE HOLES 28 32 36
    GAUGE 14
    O.L.D 126/130
    AXLE 3/8X170、175、180、185、190
    AXLE MATERIAL CRMO
    P.C.D 45
    F.T.F 57
    OFFSET 6.5
         JOYTECH sdaの刻印
         軸 中実 ナット留め 軸径3/8インチ(9.5mm) 長さ184mm エンド止めナット口幅15mmx幅9mm  玉押しナット部口幅15mmx幅4.5mm 回り止めナット口幅17mmx幅7mm ベアリング(左右同じ)径1/4インチ9個(シマノ SHIMANO
    Y22003A40 [ハブ軸 192mm]が互換?)
      ペダル
       玉押しねじ W6/15(7.8mm)ピッチ1.05mm ロックナット ステンレス? 口幅11.7mm 厚さ4.1mm ベアリング(内外同じ)径?インチ13個
       FEIMIN FP-804(以下ネット情報)
        Body: one-piece PP
        Size:108×78.4mm
        Weight:324g/pr
        Option: ball-less 297g/p
      サイドスタンド
       材質 スチール 重さ491g
     製造元公表データ
      本体サイズ W1800×H1020×D510mm
      タイヤサイズ 700×28C
      フレームサイズ 435mm
      サドル高 815-930mm
      適応身長 160cm-
      重量 12kg
      フレーム材質 アルミ
      リム材質 アロイ
      ハンドルバー材質 アルミ
      ハンドルポスト材質 アルミ
      ブレーキレバーの材質 アルミ
      シートポスト材質 アルミ
      シートポスト径 27.2mm
      変速機 シマノ製6段変速

購入前の準備

  • 自転車を通販購入する覚悟
     自転車は店で売るものも通販自転車も基本的には同じように箱に入ってくる。店のは自転車屋さんが色々確認しながら調整して店頭に並ぶけれど通販だとそれは全て購入者がすることになる。通販では『半完成品。簡単な組み立て』という売り文句があるけれど組み立て部分以外のチェックや整備が必ず必要。これは高級自転車でもおんなじで値段やブランドの問題ではない。頼めるなら自転車屋に、それがダメならできる知り合いに、最終的には自分で

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    保護材巻いてこんなかんじで梱包されてきます。長辺2mくらい。段ボール自体が重いので見た目以上に重いです
    1.  分解
        整備を他に頼めない場合は、まず自分で『全て』分解してチェック。これをやらないと不具合が初めからだったのか使い方の問題だったのかわからないし証明できない。後で「やっときゃよかった」とよく思う。いやマジで
    2.  トラブルへの対処
        普通には、通販自転車は自転車屋に持ち込んでも修理を受けてもらえない可能性が高い。購入時にきちんと整備されてたかどうかわからない(はじめからトラブルを抱えていた)自転車の修理となると確実になにかしらの手直しが必要になる。致命的な故障の場合もあり所有者に金銭的にも精神的にもかなり大きな負担を宣告しなきゃならない。当然店も所有者も気分悪いから受ける側の自転車屋は初めから断る。けっして自分が売ってないからなんてケチな理由で断っているのではない。この場合トラブルは所有者自ら対処する必要がある。今はネットできちんと検索すれば対処法が見つかったりするので過度に心配しなくてもいい。道具を扱う技術は意外と検索では簡単に出てこなかったり多岐に渡って膨大だったりするけどここは忍耐と度胸一発で経験あるのみ。
       と、ここまで書くと自信たっぷりそうだけど、いつも長引くトラブルには「ぅああぁ~っっ」てなってます。はっきり言って毎回死にそうです。一番最初のトラブルだった前ブレーキの鳴きの時はもう毎日が鬱状態。毎日乗らなきゃならないけどちょっとブレーキかけて大音響。見る見るリムもシューも削れて大困惑。シューにビッシリ金属の塊見つけた日にゃ安物買って大後悔時代でした。でもなんとか解決して今はないてません。こういうのは自分がやらないと解決しないのよ。必死に疑心暗鬼と戦いながらネット検索して自分で考えて試していけばなんとかなります。正確にはなんとか『します』だけどね。ちなみにアサヒなどは他店購入車でも受けてくれるらしいですがうちの近所にはありません。っていうか自転車屋がもうほとんどないです
  • 『安物自転車』の情報収集
      他にも安い通販自転車はたくさんあるのでネットで心ゆくまで調べてみよう。予算や目的によってはLIGより自分にあった商品が見つかるかも。5万円以上予算があったり今後良いパーツを組みなおす気ならLIGは対象から外しましょう。このブログを読むまでもありません。当方の希望は『安くて速いママチャリ』でした
    1. 値段
       LIGは1万円後半から2万円台。安物自転車でも安いランク
    2.  スペック
       LIGは700x28c、6段変速、かなり高い位置のフラットハンドルで街乗りレベル。軽さは他よりかなり優位だけど、この価格帯の部品構成はどれも大体同じレベル
    3. 不具合
       ネットで情報を丹念に見ていくと車種特有の不具合が色々出てくる。信じられないようなホントもあればありそうなウソもあるので購入前の高揚感を抑えて冷静な目で解読しよう

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    4. トラブル対処法
       ネットで情報を丹念に見ていくと色々出てくる。明らかな勘違いもある。明らかなウソもある。車種特有の問題ではないこともあるので他の自転車のトラブル事例を調べるといい対処法が見つかることも
    5. サイズ
       安物自転車は小さい単一サイズが多い。LIGの公式の推奨適正体格は 体重65kg以下、身長160cm以上

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      適応体重

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      適応身長


  •  道具
     全分解と整備を前提としてその準備を。当方が持ってないもの、使ってないものも書いてある

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    工具買うとき整備好きな知人は「JISものを選べ」と言ってました
    1.  一般工具
       ドライバー(+No.1,-No.3)、ペンチ、六角レンチ(4mm,6mm,8mm)、スパナ(13mm,15mm,17mm)、ソケットレンチ(14mm,15mm)、大型モンキーレンチ(柄の長さ250mm以上)、ワイヤーカッター、パイプカッター、ウォーターポンププライヤー、金切りのこ、やすり、サンドペーパー、ピンセット
    2. 自転車専用工具
      ニップルレンチ、フックレンチ、BBレンチ、ペダルレンチ、ハブレンチ、ヘッドレンチ、ボスフリー抜き、クランク抜き(クランクはボルト固定タイプ)、チェーンカッター、トルクレンチ

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      代用で使ってる工具類。JISものは1つだけ…
    3. エクステンダ
       工具単体では硬く締まったねじが回せない場合がある。工具の柄の長さを長くして『てこの原理』でもっと強力に回せるよう工具を延長する道具が必要。
      一般的には工具の誤った使い方ですが回せない現実に対応する必要悪です。工具をしっかり固定できず部品がナメたり、場合によっては工具が壊れることもあります。要するに危険行為です
        鉄パイプなど

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      元は椅子の部品
    4. 計測具
       部品は必ずサイズを測っておく。後で交換する時必ずサイズが必要になる。ですが、面倒なのでよく計り忘れます
       メジャー(2m以上)、ノギス(0.1mm以下まで測れるもの)、水平器、分度器、できるだけ真っ直ぐな棒(同一線上にあることの確認用。物干し竿など。1.5m以上)

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      インチサイズが多いからサイズ計測は0.1mmまで測れるノギス必須。これは自作の副尺つけた100均プラノギス。副尺は定規コピー90%縮小ですぐできます。0.1mmくらいは精度だせるようです
    5. 油類
       整備に必須
       オイル、グリス、グリススプレー、シリコンスプレー(556ではなくシリコンだけのスプレー)
    6. 清掃具
       整備に必須
       なくさないための部品置き(金属のクッキー缶など)、パーツクリーナー、ブラシ、ウエス、キッチンペーパー、ティッシュ
    7.  スタンド
       本体にサイドスタンドはあるけど車体を垂直に立てたり車輪を浮かすため必須。工夫すれば専用スタンドでなくてもある程度は代用可能

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      椅子にたてかけ。チェーン回すだけならこれで十分

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      前ホイールを固定してハンドルにつっかい棒しただけでも作業効率上がります


    8. ライト
       込み入った部分の確認に必須。頭に巻きつけるタイプが両手を使えるからおすすめ

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      100均ライト。最近のはとっても明るくて高性能
    9. 圧力計付き空気入れ
       購入時点で配送事故防止のため空気がちゃんと入ってないので空気入れが必要。タイヤの空気圧を適正に保つためにも必須。チューブは英式バルブで空気圧が計れないのでスーパーバルブに取り替える

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      実は当方のこのポンプはエアチェックアダプター(米式バルブ)を正しく取付できないという問題あり
    10. 軍手
       スプロケットなどを力いっぱい回すのは工具が外れたりすると危険だし手が痛くなるので必須
    11. ゴムやポリエチレンの手袋
       手の保護に。パーツクリーナは体に悪いものが入ってるので使うとき手袋したほうが吉

 

  • アクセサリ
     実際に乗ってると必ず自転車につけておきたいものが出てくる

  1.  鍵つけないで置いておくとマジにすぐ盗られる

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    100均のワイヤ錠。盗られたくないなら良いのを。写真は悪い見本
  2. ライト
     暗いところで乗るなら絶対必要。法律で決まってる。夜使わないので不使用

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    体に付けるライトでも条例で決まってる光量があれば使えるみたい


  3. 泥除けとマッドフラップ
     雨の日は当然だけどちょっとした水溜りを踏んでも水のはねはハンパない。背中にも縦筋。泥除けだけだと前輪の下から跳ね上げる水しぶきで靴や自転車の下側が泥だらけになることもあるのでマッドフラップもおすすめ。どっちも取付はかなり面倒。ポン付けは無理。マッドフラップは昔の自転車を知ってる人にはかなりノスタルジー感あり。何度か知らないおじさんに声かけられました。個人的には後ろホイールの赤とバランス取れていい味出てると思う。赤フンじゃないよっ

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    ダイソーのマグネットシート製。夏冬1シーズンくらいは大丈夫そう。感動するくらい汚れません




  •  サポートページ(http://www.e-otomo.co.jp/support/)一読
      購入したら本体に説明書が付いてくるけど、それよりサポートページのほうがわかりやすいしトラブル事例もきちんと書いてある。名前に蟻がいる他の安物自転車メーカの組み立て動画を見たらやっちゃダメなことがてんこ盛り!説明も一切無し。アレやると間違いなく死にます。マジです。LIGのメーカはまだマシだと気づかされました…

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    基本的には取説と変わりありません

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    名前に蟻がいるここは安物自転車メーカではありません


購入直後に行うべきこと

 最初に確認しておくと条件によっては交換返品を受けられる旨をサポートページに書いてあるので面倒でも確認を

  1. チェック

     入ってるものがちゃんとあるか。でも一覧表が付いてない…

     破損してないか

  2. 分解チェックと整備
      自転車いじるにあたっての心得など。いつも忘れるからポカ多い…
  • とにかくしっかり締める!
     分解前の締まり具合を覚えておいて取付の際は同じくらいの力で締める。勢いよくやらずにじわーっときっちり締めて締めたことを確認する。仮止めの締め忘れは多い
  • カップアンドコーンのガタは絶対ダメ!
     ハブ、ヘッド、BB、ペダルの軸受けはおわんと玉押しの間に玉を挟むカップアンドコーン式。組み付けるときは絶対ガタを取る。ガタがあると回転は軽いけど固定不十分でかなり危険だし、すぐ玉押しに傷が入ったり削れたりして修復不可能になる。グリスで玉押しは必ず浮いた状態なのできちんと押し付けてガタ確認。ハブは玉押しを固定するにはロックナットを締めるだけではなく玉押しもロックナットに押し付ける必要がある。この際玉当たりが緩むのでこのことも考えて調整する
  • 共回りに注意!
     後ろハブ軸はナット留めなのでホイール取り付けはハブナットを締めてエンドをハブナットとロックナットで挟む必要がある。単純に勢いよく左右片方ずつ締めると玉押しのロックナットが共回りして玉押しが緩んだり締まったりする。左右両方をロックナットが共回りしないように確認しながらゆっくり締めていく。仕上げに片側ずつきっちり締める

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     左右ハブナットをゆっくり加減しながら同時に回せばロックナットは回らない


  • ヘッドはきっちり締める!
     ハブと違ってスレッドヘッドはロックナットを締めると玉押しがぐいぐい締まる。玉当たりが緩いくらいからロックナットを仮締めして、ガタが出るならロックナットを緩めて玉押し締めてロックナット仮締めしてガタとハンドルの動きの渋さを確認、を繰り返す。ガタなくハンドルもクルリと軽くまわるくらいになったらロックナットをしっかり締める。ここでも玉押しが締まるのでこの分も確認。ガタの確認方法はハンドルを持って前ブレーキをかけて思い切り前後に揺する。緩いと玉押しがガクガク動く。また車体を前に出しながら前ブレーキをロックさせて変な音がしないかチェック。緩いとヘッドあたりがカンッと鳴る

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     玉押しとロックナットの間に回り止め付きワッシャが入ってる。ロックナットを回すと回り止めがコラムの溝に食い込んで溝を壊すので玉押しをプライヤーなどで挟んで止めておく。この玉押しはヘッドレンチで回せないママチャリ方式だから扱いがちょーめんどい
  • 玉をなくさない!
     ハブやペダルの分解ではボールベアリングがバラで出てくる。軸を無造作に引き抜くと玉が落ちたりハブの内側に入ったりしてなくしてしまう。受け皿を用意してその上で作業する。まず玉押しを外して玉の数を確認、1個ずつピンセットなどで取り出す

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    部位で玉の径や数は大体決まってる。なくしても交換用は売ってる。でも部品が来るまで何もできない
  • エクステンダを使う!
     ペダル、BB、スプロケットはとにかくねじの締りが硬くて普通に工具使っても全然緩まない。工具の柄を鉄管などのエクステンダで延長して使う

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    ねじの回転方向が逆(時計周りで緩む)の場合があるので確認を。外すときよく間違えて締めてます


  • グリスを塗る!
    ねじが嵌る部分やシートポストがシートチューブに嵌る部分など金属が接触するとこは必ずグリスを塗る。錆防止だけじゃなくてこの方がより正しく締まる。うすーくで大丈夫。多過ぎるとグリスでゴミが付いたりべとついたりで良い事ない。水が入ったら錆そうな水抜き穴や六角穴などもスプレーグリスをシュー。リムのブレーキシュー当たり面やグリップなどにグリスが付くのは厳禁。目的以外のグリスはとにかくきれいに脱脂する

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     フォークの水抜き穴

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    BBの水抜き穴。ゴミがBBに入るので透明なテープで塞いでます。雨でも使うならフレームに入った水が抜けなくなるのでこれやっちゃダメ


  • 準備しておく!
    事前に計画を立てて分からないことはあらかじめネットなどで情報収集しておく。知っているつもりのこともできるだけ調べておく。さらに必要なものや正しい作業方法が判明することも。作業途中で未知のことが起こると猛烈に時間を費やす。半日で終わるはずがぶっ通しで翌日まで終わらないなんてこともよくあるので一時撤退も計画しておくと途方に暮れることがない

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    1日かけてただ分解しただけじゃん…、とならないように
  • ブレーキのばらし方
    ネットで検索してもわからなかったので書いときます。アームとスプリング台座はスプリングを軸方向に引っ張るとスポッと別れる。軸の中の留める部分に引っかかってるだけ

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    アームとスプリング台座が組まれた状態

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    ここまでばらせます



 3.交換

    本格的に使用する前に換えないと後悔するパーツなど

  • ブレーキシュー
    とにかく前ブレーキがよく鳴る。ブレーキシューがリムと相性が悪いせいかリムが削れてシューも削れてカスが飛び散りフレームが真っ黒に。長さ55mmのブレーキシューがついているけれど一般的な70mmに交換してトーアウト(一般的に鳴き対策と言われてるトーインの逆)設定したらある程度鳴らなくなって削れも解消。明らかにブレーキ台座の剛性不足なので初めからブレーキブースターつければシュー変えなくてもいいかも

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     元のシュー(右)は55mm。70mm(左)に変更
  • シートポスト
     足の長さにシート高さをあわせるとすごく軽く走れるのに公式適正身長160cmでもついているシートポスト長さ250mmは短かすぎ。シートチューブに入っている長さはフレームの構造上100mmくらい必要。シートポストに書かれている最低挿入長は68mmだけどこれくらいにするとシートチューブが割れる可能性大。最低でも長さ300mm最低挿入長100mmくらいのに交換するべき

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    元のポストは両端までで250mm。赤いマジックテープの幅が10mmです。短かっ

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    取り替えたポスト。300mm


  • スーパーバルブ
     タイヤのバルブは英式なので通常は空気圧が計測不可能。タイヤの空気をちゃんと入れないとぜんぜん走らないしすぐパンクする。スーパーバルブと圧力計付き空気入れを使えばほぼ正確に空気圧を調整できる。パナソニックのエアーチェックアダプターは重すぎて常用できないのでお勧めしない

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    当方が使ってるいわゆるスペシャルバルブ。ス-パーバルブとはちょっと違うけど同等。ス-パーバルブでは空気圧計れないという人もいる。バルブの固着防止にシリコン塗ったせいか1年間問題無し。空気入れるのが楽!


  • ねじは要注意
     自転車の部品全般のこととして、ねじの規格が国内汎用品と違う場合が多い。例えば後ろハブ軸は直径3/8インチ(径9.53mm)で特殊な細目(26ピッチ/inch 規格はBC3/8)。ホームセンターで売ってるM10ナットは当然入らない、と思ったら径は許容範囲で入ってしまう。でもねじ山痛めるしきちんと締まらない。なんか固いなぁくらいの気持ちでグイグイ回すと部品はオシャカに。些細な部品交換でも事前に情報集めるべし

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     ペダル軸受けの元のロックナット(左)。ねじ山ツルツルになってしまったのは元からおかしいから。おねじは6/15インチ(7.8mm) ピッチ1.08

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    分かった上でサイズの違うナット(M8ピッチ1.0)使ってます



 4.ブレーキブラケット周りの手入れ
 樹脂製のブレーキブラケットの割りの部分は角が鋭利で指を切るので面取りすべし。ブレーキレバー取り付けねじの終端が下に出っ張って指に当たるのでカバーをつけるべし

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走行中にここで指を切りました。マジです

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​ブレーキレバー取り付けねじの終端。本当は何か付く予定だったような菊座。それとここのブラケットの割りの部分も角が尖ってます

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ブラケット持つと指が引っかかるのでゴムを切り出したカバー付けてます



 5.ダウンチューブとブレーキアーム干渉対策
 箱から本体を取り出すときに気づくのがフォークが前後逆になってること。これを元に戻すのにそのままフォークを回すとダウンチューブとブレーキアームが干渉してひっかかってしまう。ブレーキかければアームが傾くのですんなり回せるが、実際に乗ってる最中自転車を持ち上げたりして前輪を上げるとふいにフォークが回って知らぬ間にダウンチューブに傷が入る。補強板を溶接してるくらいの部位なのでここに傷が入るのは少々不安。運用中に車体を持ち上げることがあるなら要対策

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こんなかんじ。付けてすぐ傷が入ってました。フォークは知らぬ間によく回ってるみたい


  6.不要なものは取っちゃえ

  • ホイールのリフレクタ
     ただのホイールウェイト。空気抵抗もハンパない。絶対外したほうが吉。法律上も不要

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    これつけて後ろホイールを高速空転させると風切り音がでかい
  • ハンドルのリフレクタ
     正面の謎の四角い物体。唐突過ぎる。法律上も不要

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    存在感あり過ぎ。一番最初に外しました
  • エンブレム
     安っぽ。ちょっと力を入れるとすぐ凹む。けっこうしっかり付いてるので剥いだ後のスポンジ状のカスもしごいてしっかり落とす。エンブレムの下のフレームは少し凹んでた…。エンブレムもソッコー取っちゃったんで画像無しです
  • シール
     できる限り取ったほうがシンプル。跡も残らずスッキリ剥げる。いつもクイックリリースの左右を忘れるのでそれの注意書きとメーカーに敬意を表してオオトモとMADE IN CHINAのシールは残した。チェーンステーの黒いシールはチェーンが当たった時の傷防止用で残したほうが吉だけどシール以外の部分に傷が一杯ついたので剥がしてもっと大きいガードをつけた。サドルのL.I.Gの文字は消したいけどなかなか消えない…

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    残した注意書きシール。他にも一杯ありました

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    メーカラベルと製造国ラベル

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    元のガードシールをはがして自作ステンレス製チェーンステーガード取付け。材料はダイソーの調理用受け皿0.3mm厚。道具も無い素人が使う厚みではありませんでした…

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    サドル




  • スポークプロテクタ
     ギヤの裏側に付いてる謎の透明な円盤。本当は安全上大事なものだけどすぐ割れる。その角が逆に危険なので撤去。安っぽいので取るとカッコ良くなる。ロー側の変速機位置調整は確実に。ポカでチェーン落ち多発して一時期1速使えませんでした…

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    劣化しやすいから黄色くなったり白くなったり。汚れると掃除もムズい
  • ディレイラーガード
     変速機を守るため本当は大事だけどハブ軸に共締めなので後ろハブナットが緩みやすい。100g近くあるので取れば結構軽くなる。右側転倒絶対厳禁。変速機に衝撃受けると致命的なダメージを受ける可能性∞

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    裏がこんなかんじ。エンドの軸受け溝に出っ張りが入って回り止め。ハブナットを締め込んでる最中に本体が回って出っ張りが溝から出て浮きやすい。取説に書いてある「斜めに取り付けるな」ってこういう意味だったんだね
  • サイドスタンド
     街乗りにはとても重宝だけどハブ軸に共締めなので後ろハブナットが緩みやすい。500g近くあるから取ると車体がすごく軽くなる。慣れると街中でもたてかけて駐車できる。逆に言うと知らない間に倒れたり倒されてたり(涙)

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    裏面。エンドに接する部分に平らな面が少なく、衝撃や振動で動かずエンドから浮かないような取付が意外と難しい

  7.防犯登録
 法律で義務付けられてる。罰則ないけど登録してないと間違いなく警察に職務質問される。始めから盗難車扱いされてものすごく時間をとられる。ホームセンターは大抵他店で買った自転車でも登録対応してくれる。防犯登録シール1枚をもらうので車体の好きなところに自分で貼る。登録料600円くらいと身分証明、付属の販売証明書が必要。販売証明書には自分で車体番号を記入しておく。昔非常に不愉快な思いをしたから目立つとこに貼りました

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分かりやすい

 

トラブル事例と対処法

  当方が『安物』自転車を買った理由は『お金がなかった』から。トラブルにもお金は出せません。だからできるだけ支出の少ない対処方法を模索してます

  • トラブルにあわない方法
  1. 乗る前点検
     乗る前に簡単に点検していると変わったことが起こってもすぐ気づける。自転車は自損や人身事故も多く、結構危険なものなのでできるだけ早く異常に対応するのが吉。ブレーキの効き、タイヤの空気量、10cmくらい車体を持ち上げて落として異音チェックだけでも結構わかる。
     当方は他にシューのリム接触チェック、回転部を空転してグリス慣らし、ハンドル強振のヘッドガタチェックもしてます。グリス慣らしは2,3分かかるけど他は全部やっても30秒もかかりません。グリス慣らしとは寒い時期走り始めに回転部が重かったから習慣化したもので必要性はないです
  2. 濡らさない
     金属は水をつけると錆びる。鉄もアルミもステンレスも錆びる。高い自転車でもどんなコーティングしても錆びる。錆は能力や寿命に影響する。できるだけ濡らさない=雨の日は乗らないのが吉。もし濡れたら出来るだけ早く水分を取ってしまう
  3. 変ならば即確認対応
     今までと何か違うと感じたらすぐその原因を調べて対応する。先延ばししても良い事はない。軸曲がりをほおっておいたんで玉押しが偏摩耗した
  4. 乗った後点検
     乗った後すぐにチェーンの黒い汚れを拭く。その後全体をウエスで拭きながら緩みやクラックを確認する。チェーン拭きは乗り終わったらできるだけ早く行うと汚れの浸透が防げてペダルの軽さを維持できる。全体チェックは安物自転車なのにそこまでやるかと思いがちだが、安物なのにアルミ部品が多いので油断は禁物。そして安物故に不具合多い。この時トラブルに気づくことが多い。
     部品の緩みなども日常的にあります。面倒そうだけど手順がわかると5分もかかりません。汚れも取るので長く使ってもくたびれ感が少なくなります

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    毎回フレームのクラックチェックは気が引き締まります。見つけたらお終いだから

 どうしてもすぐに自転車を使わなきゃいけなかったので初期不良とわかっていても交換依頼しなかったけど、ホントは換えたかったことや後から「失敗したぁ」と気がついたことなど

  1. ホイール  傷 リム成型不良 ひび ニップル、スポーク取付曲がり
  2. 前ハブ玉押し  傷
  3. フォーク  歪み ブレード取付位置左右非対称 ブレーキ台座位置左右非対称
  4. フレーム  凹み 色剥げ シートチューブ径過大
  5. シフトケーブル  アウター傷 インナー曲がり
  6. ブレーキワイヤー  アウター傷
  7. エンド  曲がり

送られてきた箱を見た瞬間に色々覚悟した。ホッチキスが無造作に打ち直されてたり口のとこだけぐしゃぐしゃにしわがあったり中央が膨らんでたり。工場直送だから自社では検品してないと販売業者は言ってる

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荷紐はかけてありました
  • ポジション
  1. 調整
       ハンドルが長い
        ハンドル端につけるグリップにブレーキレバーの位置を合わせると高さもあってどうしても脇が開く体勢になり力が入らない。デザインも長くて間延びしたかんじなのでグラインダーと切削砥石で両端を30mmほど切断。切断跡をきれいにするのがめんどうなんでパイプカッター使う方が吉。長さ調整も難しく左右で1mmほど違うためグリップ位置がずれてブレーキレバー位置を左右で変える羽目に。切断後ハンドルの振動が強めに。長さがダンパーになっているのかも。操作性に支障無し。後で登り坂では腕を広げた方が力を入れやすいと気づいた。20mmくらいがベストだった…

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    上が元、下が短くした現在。妙に上がったシフターの位置はグリップを握り直さず本当に親指だけでシフトできるベストポジション。他の位置だと変速操作毎に肘や手首を動かすことになり結構辛くなる

     ハンドルが高い
        ステムが斜め上に上がってるからどうしても高め。しかも取付説明に一番下まで入るとこから1cmあげろとある。これで最低位置にすると上半身が上がるから空気抵抗モロ被りで6速がアホみたいに重い。伏せて凌いでいたけどとっても疲れるのでステム交換…したかった。安いのを探すも思うようなものが見つからず禁断のステムカットを実行。臼引きボルトのねじ切り長さ50mmを考えつつ臼の厚みや余裕を見てグラインダーと切削砥石で37mmくらい切断。きちんと臼の斜め面と切断面を合わせるように仕上げると加工技術の未熟さから40mmより短くなって臼引きボルトが臼を引けない状態に。ボルトの頭にスペーサをかませてなんとか取り付けできた。けどまだ高い…。安全性を犠牲にしているので絶対マネしないでね

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    赤い線辺りで切断。ホントはあと20mmくらい切りたかった
  2. 部品交換
       サドルが低い
        付いてるシートポスト長さ250mm最低挿入長68mmは短かすぎ。最大高さまで上げるとはめ込んでる部分の口に荷重がかかってシートチューブが割れる可能性大。長さ300mm最低挿入長100mmの安いアルミ製シートチューブに交換

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    元のポストは両端までで250mm

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    取り替えたポスト。300mm。梨地は他の部品と違和感ありすぎなのでマッドフラップの材料の残りを巻いて隠してる


  3. ふらつき
      ハンドルが重い、引っかかる、取られる、変な方向に進む、左右でカーブのかんじが違う、などなど
      ヘッド締め過ぎ、緩めすぎ
       購入した時からハンドルを切るとゴリゴリした感触。明らかにヘッドの締め過ぎ。でもあたり取りのため最初は多少硬めに締めたほうがいいらしい。で、緩めて調整してからが当方のポカの始まり。ヘッド調整の正しい方法を知りもしないでロックナットを緩く締めてたからガタが出まくり。あげくハンドルを切ったらカクッというひっかかりまで発生。かなり長いこと悩んだけど正しい調整をしたら『ほぼ』全て解決。『ほぼ』というのはひっかかりがほんの少し残ったから。パーツ寿命が縮んだ証。リテーナ交換までしたけど多分必要なかった。あやうくヘッドパーツまで交換するとこだった…
      ワイヤー長過ぎ
       ブレーキやシフトのワイヤーが長すぎてハンドルが押される。取り回しで結構邪魔。ブレーキの引きにも影響。走行中にフレームに当たって変な音が出たりするんでブレーキだけワイヤーカッターで切断調整。シフトワイヤーを切らなかったのは今となっては不明。フレームとの干渉はアウターケーブル受けの位置の関係で避けようがないけど当たる音は解消。干渉部分にはマジックテープを巻いてフレームに直接接触しないようにした。ワイヤーは切断面の仕上げがちょー面倒なのでくれぐれもペンチやニッパで切らないこと

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    ワイヤを切る前。わかりにくいけどケーブルで付く傷がひどくてヘッドチューブ横に透明な保護テープ貼ってました。思った以上にケーブルは塗装を削ります

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    ワイヤ切った後でステム下げたのでちょっと余りぎみ。マジックテープは色々役に立ちます


      フォーク狂い
       最初に前ホイール取り付けがすんなり行かなかったので疑っていたらやっぱりフォークがひどい。ラグレスフォークのブレードとコラムの溶接位置高さが左右で違う。右が高い。ブレードとエンドの溶接位置からエンドにある穴までの距離が左右で違う。右が長い。ブレード単体の長さは左右同じ。ブレーキ台座のブレード上の横方向の位置が左右で違う。右はブレード水平断面の前凸部先端、左は前凸部より内側。これは片当たりの原因。ブレーキ軸の向きが左右で異なる。これはブレーキ鳴きの一因。フォークのセンターは当方では計測できないのでわからないけど多分ずれてる。エンドの平行も出てない。ホイールの位置修正したりしてあがいてるけどホントは交換だよね…

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    写真ではちょっとわかりにくいかも。前側は部品が邪魔なので後ろ側から撮ってます

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    右エンド。穴と溶接位置との距離に注目。穴は左右とも同径でハブ軸との距離も同じ

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    左エンド

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    模式的な図


      フレーム狂い
       前後輪が同一面上に来ない。フォークもアレだけどフレームの後ろ三角もおかしい。左右の高さが違うしエンドの平行も出てない。これは最初のころサイドスタンドだけで車体を支えてたことにも原因があるかも知れないのでポカの可能性もある。フレームはアルミなので修正はまず無理。ホイールの位置修正でしのいでる。フレーム交換、ってつまり新車買いなおし…。これもわかりにくいので写真無し






  4. ブレーキ
      鳴き
       前ブレーキの鳴きの原因は3つある
       ブレーキシュー
        ブレーキシューがリムと相性が悪いせいかリムとシューが削れる。リム当たり面が荒れて凸凹になり金属の塊が付く。シューも金属の塊が大量に食い込んでいる。これはブレーキをかけた時リムが削れて出てきた金属粉がシューとの摩擦熱で溶けて固まったもの。はじめからシューに入っていたのではない。これを新車で見たら誰でも欝気分になれる

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     元のシューのなれのはて。ぼこぼこしてる部分に金属塊がびっしり入ってました。はじめて見たとき色々考えて本当に泣きそうでした

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    元のシューは55mm。70mmに変更


       台座ずれ
        ブレーキアーム軸の向きと台座の左右位置がずれている。残念ながら写真で撮ると広角になるせいかはっきりしません。実物を上や前から見るとすぐ気づくんですが…

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    模式的な図


       剛性不足
        ブレーキ台座の溶接部分が貧相すぎ

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    台座下側。タイヤ側を溶接してないのは多分正しいんだけど穴が

     解決策は、まず荒れたリム当たり面をサンドペーパーで均してメラニンスポンジなどで平面出し、シューを最初からついてる長さ55mmから70mmに変更してリムとの相性を改善、台座が外側にずれているほうのシュー取り付け部にワッシャーを装着して飛び出し量を左右均等に調整、ブレーキブースターを付けて台座の剛性を補強。
     ブレーキブースターを付ける前はトーアウト設定である程度しのげた。多分ブレーキアーム軸が平行じゃないからブレーキかけた時シューがリムにめり込んでたのを緩和できたからと思う。一般的な鳴き対策のトーイン設定でも鳴き変わらず。シューのめり込みが大きくなるからと思う。基本的に鳴きの原因は台座の剛性不足。鳴く=ビビる→リムにちゃんとシューが当たらない=リムとシューが削れる、なのでシューを交換しなくてもブレーキブースターを付けるだけで解消できたかも。ブレーキ軸が同じ向きではないのとシューとブレーキ軸の距離が左右で違うのでこの方法ではダメな場合もありそう。
     ブレーキ自体をいいものに変更して鳴きが収まった事例を見かけますが、あれは多分リムとシューの相性改善効果で台座不良には効果薄かと

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    現在安物のブースターを取り付けて鳴きも削れも解消。シューの角度もリムと平行に設定。トーを設定するとシューが斜めに減るので減ってきたら削って平面を出すか左右ローテーションが必要(ローテは取付方向が決まってないシューのみ可能)


      調整不良
       ブレーキシューとリムとの隙間調整がどうやってもきちんとならない。ブレーキのスプリングテンション調整ねじを回してもアームの位置が全く変化しなかったり調整できてもブレーキをかけるとアームの位置が調整前にもどったり。最初のうちはポカをやってスプリング部に粘着性のあるコーティング剤をつけたため抵抗でアームが戻らなかった。それを拭き取ってオイルを差して手で何度も動かしてよく馴染ませるとちょっとましに。グリスも付けていたため汚れがひどくてこれもアーム動作の抵抗に。ばらして清掃して潤滑油を付けたらかなり調整が効くようになった。ワイヤ取り回しの修正とワイヤにシリコンとオイルを付けたらほぼ思い通りに調整可能に。この時点でブレーキアーム軸に入ってる樹脂製のスリーブが擦り切れて割れてたけどそのまま使ってる。アームのブレはあるけど実用には問題無し

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    スプリングのこのあたりに抵抗があるとアームの動きが悪い

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    ワイヤ取り回しをちゃんとしないとインナーが受けに当たってブレーキ操作の抵抗に

    ブレーキレバーの違和感とブラケットのたわみ
     左ブレーキレバーを下方向に押し付けるように引くとコリッという感覚がある。これはレバーとブラケットが干渉してるから。レバーが上下非対称なのに左右同じ部品のせい。このブラケットは他の自転車でも同じ構造なのでこういう仕様なんだろう。引っかかってブレーキが効かないとかはない。そしておもいっきりレバーを引くとブラケットがたわむ。たわむくらいだからブラケットを強く引くとずれる。ブラケットは樹脂だからねぇ。安物バンザ~イ(お手上げ)。普通使いなら少々たわんでも問題ないけど、ずれるのは勘弁してほしい…

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    レバー右。軸のスプリングに注目

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    レバー左。スプリングが右と上下逆に。よく見ると「レバー上下逆かよ。ってか部品一緒じゃん。上下非対称じゃん」


      ワイヤー垂れ
       ブレーキワイヤのアウター受けの内径はアウターよりかなり大きいのでアウターの固定が甘くワイヤがだらんと垂れる。インナーを通している割り部にも接触して結構なブレーキ操作の抵抗になる。隙間0.5mmくらいを埋めるゴムシートをはめてシムに。ブレーキブラケットのワイヤアジャスター部も同様。ワイヤの抵抗も減るけど、アウター受けからまっすぐワイヤが出てると、脱『安物自転車』感でカッコいい。これやっただけで気分いいです

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    アウター受けにまっすぐ入ってないとインナーが割りに当たって受けをガリガリ削ります


  5. BB
     カチカチ音がしたりペダルを踏み込むと下にずれる感覚があったり。左右ワンの緩みが原因。左ワンのロックリングが簡単に回るほど緩んでた。確認のため分解。このころは雨の日でも使ってたせいかグリスは水っぽい。ワンに傷があったけど最初からなのか後からなのか不明。清掃してグリス入れて組み付けるとワンのねじ切りが緩い上に左右で軸がずれているせいかワンを締めてもガタが取れない。ロックリングで左ワンを固定するような気持ちで組み付けてちょっと固めの当たりながらもガタはほぼ解消。回転させるとゴリゴリ感が残った。ねじ切り精度が悪いからカートリッジBBは付かなさそう

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    わかりにくいけどワンに傷
  6. クランク
      ペダルを踏み込んだときにカチカチ音発生。フィキシングボルトにかなりの緩み。締めこむもアルミのクランクが締め込んだボルトで削られてるかんじですぐ緩む。取り付けポカのせいかチェーンリングが少し振れ気味に。最終的にアルミの柔らかさを気にせず思い切り締め込む事でなんとか解消。いい解決策とは思えない

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    クランクとボルトの模式的な図。ワッシャ無し。フィキシングボルトの当たり面にすべり止めの溝がある。このせいでクランクがガリガリ削られる
  7. ペダル
      ペダルを踏み込んだときに音発生。クランクとの結合部に緩み。始めはクランクの緩みと勘違いしてた
      ペダルは樹脂製なので精度が全くなくて分解整備しても回転よくない。ガタを取ったらろくにペダル回らないのでいつも渋い回転。ペダルに触れた状態でクランクを揺するとペダルの動きをクランクのガタと勘違いするので注意

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    クランク側の玉受け部はボコボコ。最初っから回転悪かった
  • 変速
  1. 調整不良
     ワイヤのテンションや1速、6速の変速機の位置調整はとってもシビア。ネジ1/4回転でもガラッと変わる。細かく調整すべし
  2. シフトワイヤー曲がり
     元からダウンチューブの下のシフトワイヤは指で引っ掛けたような曲がりがあった。これでワイヤにテンションがかからず変速動作がもたつく。換えるしかないけど弛みのない状態を維持しておくともたつきが少ないんでこのまま使用中。写真ではよくわからないので撮ってないけど実物見れば一目瞭然
  3. 当たり取り
     購入当初はとにかくガッシャンガッシャンとうるさかった。もたつきもハンパなく1速分だけだと全然シフトしないことも多かった。けどいつのまにか音がひどくなくなり、もたつきもあんまりでなくなった。未だにペダルを踏む力を抜かずにシフトするとガシャッといったり6→5変速はよくないけど概ね快適に動作してる。当たりが取れてきた、というのかなぁ
  4. 潤滑
     最初のころはディレイラーにスプレーグリスを軸辺りにかけたりしてた。でもこの変速機は分解整備できないとわかったんで今はオイルとシリコンスプレーだけにしてる。Bテンション部は滑り過ぎなかんじもあるけど潤滑も大事。インデックスと実際の位置がずれてきたら動作抵抗が増えてるかも
  5. 後ろホイール位置異常
     O.L.Dとエンド幅の違い
      後ろハブのO.L.Dは130mmだけどフレームエンド幅は132mm。チェーンラインが正しくても変速機のパンタグラフ動作がスプロケットの位置と合わないせいか変速動作がもたつく。外したホイールが取付けにくかったりもする。ハブ左右に厚さ1mmのシムをかませて調整したらホイールがエンドにスッポンスッポン入るわ変速ビシバシ決まるわですごく快調に

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    右はスプロケに隠れてるので写してないですが左右ともシム入ってます。必ずロックナットで挟むこと。ヤフオクで手に入れました。シムとしてはちょっと柔らかい

    向き
     後ろホイールはよく向きが変わるのでチェーンラインが斜めになり変速動作がひっかかったようになる。ホイール向きが変わってたら修正

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    こんなかんじ
  6. ホイール
      ハブ
       購入時から前ハブ軸を回すとゴリゴリ感。玉押しの締め過ぎなので当たり調整。すぐ緩んだので再調整。またゴリゴリ言うので分解したら玉押しに傷。ちょっとやすりで削ったけどゴリゴリ変わらず。こんな状態でもタイヤが重いから慣性モーメントで空転は2分くらい回る
     後ろホイールの空転が渋くなりカツンという音が出てきた。分解すると玉押しに傷。やすりで修正するも音変わらず。組みなおしでポカをやってスペーサをロックナットで挟まずエンドで挟んで固定。多分このせいで軸曲がり発生。またハブナットを片側ずつ締め込んでロックナットが共回りしたせいで玉当たりがきつくなり空転が渋くなった。玉当たりを再調整して正しいハブナットの締め方をして解消。しかしサイドスタンドとディレイラーガードがハブ軸に共締めでハブナットが緩みやすく軸曲がりが悪化してまた回転が渋く。軸交換までに時間をかけてしまい玉押しが偏磨耗。交換後もなんとか使えたので回転の渋さは解消。傷があるため回転時にコツコツ音がする。サイドスタンドとディレイラーガードは取り外してハブナット緩み解決。でも後ろホイールのズレはエンドが平行でないせいかよく起こる。ずれるとハブナットの緩みを誘発する
      リムとスポーク
       はっきり言ってこのホイールは不良品。スポークがニップルに斜めに入ってる。スポークがたわんで組んである。ニップル穴にヒビ。リムの左右内径が違う=ニップル穴の面が傾いてる。こんなの普通なら交換だ。ヒビ入っても広がらないのはダブルウォールだからかも、という願望で使用継続中。危険が危ないのでダンシング厳禁。写真ではわかるように撮れないので一部のみ。どれも実物あればすぐわかるものばかり。ニップル穴の面の傾きは両手で触るとわかる

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    模式的な図

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    バルブ前後のニップル穴のヒビ。最初っからありました。ただの傷だと思ってた…


  7. サドル
      下がり
       サドルがじわじわ下がってくる。シートチューブ内径がポスト外径より大きくてクランプで締めても留めきれないため。判ったときは『また不良か…』とショックだったけど昔は割とよくあったことらしくアルミ缶を切ってシート状にしてそれを丸めてチューブに入れる定番方法で対応。クランプを無理に締めると多分クランプボルトが折れるしフレームも変形して最悪割れる。サドル高さを変えるとき変にこじるとアルミ板が磨り減ってまた下がるのでじわっと動かす

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    こんなのを作ってシートチューブとシートポストの間に挟みます。隙間がコンマ何ミリなので厚さ0.1mm程度のアルミ缶はちょうどいいです

    皮はずれ
       サドル裏でタッカー止めしてある表皮の端部がタッカーの針が抜けて一部はげてた。樹脂製のサドルベース側には接着剤を塗った跡はあれど表皮は全然くっついてない。抜けた針は元の位置に刺せなかったのでゴム系の接着剤でなんとか固定。シートポスト交換するまで気づかなかった

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    レールで見えてませんが並んでるタッカー針が抜けてます。急ぎ作業だったので汚い。レールに巻いてあるのはヤグラのボルト端カバー固定用のマジックテープ
  8. チェーン
      始めにポカやって潤滑のつもりでスプレーグリスを拭きつけ。浸透しないうえに汚れを吸い付けペダル踏み込みは重いわ音は煩いわチェーンは黒い塊がビッシリだわ。間違いに気づいてパーツクリーナーで汚れを取ってチェーンにオイルを塗ってしばらく使ってるとペダル踏み込みは軽くなって見た目もきれいに。でもすぐ汚れるし重くなるのでこまめに掃除してオイルを差してる。これで軽さをキープできてる
      チェーンは振動で暴れてすぐチェーンステーに当たる。後ろホイールを外すときは思わぬところにチェーンが動いて保護用シールが貼ってないとこに傷がいっぱい。ステンレス板で大きめのカバーを自作して対応。昔のスポーツ系自転車を知ってる人にはかなりノスタルジー感あり

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    いびつで表面凸凹してますが防御能力最強
  9. スプロケット
      ウネウネ~
       ホイールの回転にあわせてスプロケットがウネウネしてる原因は安物ハブの精度不足だそうで実害はほとんどないです
      フリーの掃除
       スプロケの空転が重くなったり異音がするときはフリーのトラブル。ボスフリーなのでフリーの整備はスプロケごと行う。必ずハブから外しておく。スプロケ外しはとっても力が要る作業ですが当方の場合はタイヤを股で挟んで固定して腕を伸ばした状態で右手に工具、左手でタイヤを持って力入れると体がテコみたいになって緩みました。タイヤ側に力入れても弾力で逃げてしまうので固定に徹する。色々試してこの方法でやっと回ってくれました。エクステンダと軍手必須。スプロケのまわりをよく掃除してフリーの蓋の隙間からオイルを入れ続けてオイルで中のゴミを裏側に洗い流す。オイル入れてる間はスプロケを回し続けて、ラチエット音が静かになって回す手応えが軽くなったら洗浄は終了。中の余分なオイルが自然に出てしまうまでしばらく放置。
     で、ここから大事。余分なオイルはできるだけ抜き切ってしまう。走行中に垂れてくるようだと軸受けまで流れてきてグリスが柔らかくなり流れ出てしまう。柔らかすぎて玉押しからグリスの鼻提灯まで出てました。マジです。フリーの分解清掃は開けてしまうと蓋が緩くなって走行中に中身が出ることもあるそうなのでやらないほうが吉。オイル注入洗浄だけでもとっても軽く静かに回るようになる

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    赤の破線の間がフリーの蓋の隙間。オイル注入するときは必ず掃除してハブから外す
  10. タイヤ
      室内で後輪を高速回転中にタイヤをじゅうたんに擦ったポカでカーカスコードが見えるくらい表面が削れた。無茶すれば使えないこともなかったけど以前乗ってたママチャリはカーカス見えた部分がみるみる膨らんで怖かったんで早くもタイヤ交換。5000kmくらいはもたせたかった…

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    後ろタイヤはセンターが減りやすくもありました
  11. 異音
      色々出てくる音の出方と原因のまとめ。音は基本的に良くないことの現れ。思わぬ原因もあるのでよく調べよう
       前ブレーキ制動でカツンッ ヘッド緩み
       車体持ち上げて落とすと大きくないバィンバィン タイヤのはねる音(正常)
       車体持ち上げて落とすと大きなバィーン ヘッド緩み
       車体持ち上げて落とすとハンドル周りからジリジリ ブレーキレバー、シフターの振動(問題無し)。この2つは構造と配置のせいでいつも煩い
       荒れた路面を走行中ハンドル周りからジリジリ ブレーキレバー、シフターの振動(問題無し)
       荒れた路面を走行中後ろホイール周りからガシャン 変速機の揺れ、チェーンが暴れてステーに衝突
       荒れた路面を走行中フレームからパチン ケーブルがフレームに衝突(問題無し)
       ハンドル操作中フレームからカチ ケーブルがフレームに衝突(問題無し)
       停止中ブレーキ操作でリムからキュッ リムとシューの当たり異常
       ホイール
        回転中ゴリゴリ 玉押し締め過ぎ、軸止め締め過ぎ、軸受け傷
        回転中コツン 軸曲がり
        空転中ザリザリ スプロケット裏側にゴミ付着
        空転中シートステー辺りからカチカチ ハブナット緩み
      ペダリング中後ろ辺りからチリチリ 変速機調整不良
      ペダリング中カチカチ ペダル取付け緩み、クランク取付け緩み、BB緩み、クランク軸受け
  12. 踏み込み重さ
      前に進まなくなった原因のまとめ
      チェーン、ギヤ汚れ
       チェーンとギヤは汚れるとすぐペダル踏み込みが重くなる。こまめに掃除して注油を。ペダルが重くて変速動作が悪いときの最重要容疑者。変速機のプーリーは軸掃除すると軽くなる。ここの潤滑はグリスは回転重くなるから止めた方が吉だけどメタルブッシュが擦り切れて段が出来るくらい酷使してるんでちょっと悩ましい
      玉当たり
       ハブ軸やBBの玉当たりが固いと重くなる
      締め込み過ぎ
       ハブ軸はホイール取り付けの締め付けがきつすぎると軸がたわむようで空転が重めになる
      タイヤ空気圧
       自転車はタイヤの空気量が少ないのに高圧だからすぐ空気が減って抵抗が大きくなる。パンクもしやすい。空気圧も見ないでほったらかしにしてる時の激重ペダルの最重要容疑者。逆に空気圧が高過ぎると踏み込みは軽くなるけど振動がひどくなる。多分リムが割れる。元のタイヤの空気圧上限70psiで3日おきくらいに空気圧チェックしてるけどこの程度の期間なら空気抜けはほとんどない
      シュー当たり
       なにかのはずみでブレーキシューがリムに当たったままになることがよくある。転がりが悪くなったら容疑者第一号
      ホイール位置ずれ
       後ろエンドの平行がでてないせいか後輪の向きがズレ易く前後ホイールが同一面上に来なくなって走行抵抗になる。転がりが悪くなった時の容疑者第二号
      体調不良
       体調が良くなかったりしばらく自転車に乗ってないと体が効率よく動かなくて頑張ってるつもりでも以前より進まないことがある。こんな時は大抵自転車のせいにする

  13. 長期トラブル
      今現在わかっているトラブルで長引いたものと解決策
       ブレーキ鳴きとリム削れ
        部品不適合。部品交換と調整と部品追加で解決
       BB周辺の異音
        緩み。調整で解決
       変速動作異常
        細々といろいろやってるうちに解消
       ヘッド緩み
        調整不良とポカ。正しい調整でほぼ解決
       ホイール、フォーク、フレームの不良
        トラブルの根源。様子見と調整で現状維持。交換以外に完全な解決策無し

レビュー

トラブル以外のことを

  • チェーンガード取付けできます!(多分)
     この記事を書いてるうちに、LIGってホントにただの背筋まっすぐポジションママチャリなのかも、とも思えてきた。よく見るとチェーンガード用のスペースまで確保されてる。見ての通りフルフェンダーの泥除けも付けられる。付ける時はシートステーブリッジがタイヤに近いことと泥除けのステーを取り付けるダボ穴がハブナットに近いことに注意。そしてステーは必ず2本付ける。1本だとハブ軸の上辺りの泥除けが上下に振動してブリッジのところから折れる

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    チェーンガード用のスペースってコレ(赤丸)。左側は無い。はじめはステーが曲がってるのかと。黄丸は自作。1本ステーのママチャリで泥除けが何度も折れました。2本付きや単体でも売ってるので自作は避けるべし。ステン棒は全然思うように曲がりません
  • ハンドルダサ過ぎ
     変な形のステムとメリハリの無いハンドルバーの組み合わせはママチャリでもこんなのないわ~ってくらいのまぬけなデザイン。このステムデザインはカゴを取り付けるスペース確保するためかなぁとは思うけど見てるとだんだん悲しくなってくる。歩く時に持つのにはとても向いてるけど持ち手がある自転車って…。色々メリハリを装飾してなんとか悲しくないくらいになった

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     段が中途半端なのでマジックテープで緩和。おもちゃっぽい ​ _
  • 色が唐突
     後ろホイールだけ色付き。部品は黒ベースなのに銀色パーツがまぜこぜ。スポーク黒なのにニップル銀色でチープさ満点。もうここまでくると部品の1つや2つ換えたくらいでは良い雰囲気になろうはずがないので逆におもちゃっぽい装飾で対応。高級感や乗り物らしい精悍さはかけらもないけど素組みのプラモデルみたいなかんじは気に入ってる

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    周りをぼかしておもちゃ感を演出してみました
  • 乗り心地
     ホイールベースが長くてフォークが寝てシートポストが後ろにかなり傾いている。このプロファイルでわかるように直進安定性はいい。
     カーブはクイック感はないけど低重心で安定して気持ちよく回れる。BB下がりも大きくカーブ曲がり始めに油断してるとペダルを地面にガリッ。
     ブレーキは元のままだと食いつくようにロックする。コントロールもかなり難しく普通に走行出来なかった。ストップオアゴー的なかんじ。改善して普通に走行可能。コントロールも容易に。
     チェーンステーが長いためか駆動力の伝わり方は鈍い。低速での転がりは良好。踏み込んだ分は惰性でもちゃんと進む。高速になると頭打ち感あり。ギヤ数が限られてるせいもあって、どうあがいても平道では普通車に追いつけない。
     変速操作に手間取るとすぐ車速が落ちて結構な疲労感に。安物変速機故に素早い変速は望めないので早めに立ち漕ぎに切り替えて車速低下を避けるとかなり快適に巡航可能。ダンシング出来れば街乗り歩道車道混走でも平均30km/hくらいは余裕で出せる、けどリムにひび入ってるからやれない。仮にリムが完調でも車体が路面ギャップに耐えられるかも心配。
     かなり前側に乗ったほうが駆動力が伝わるかんじ

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    後ろ三角が後ろに長い
  • もうね、溶接がね…
     素人が見ても分かるフレーム溶接の汚さ。色々怪しさも満点だけどここは我慢するしかない。いや、はじめっからわかってりゃ対応できてたかも…。安さの理由がとてもよく分かる

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    前ブレーキ台座下側

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    トップチューブシートチューブの接合部下側

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    後ろブレーキ台座。スパッタ

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    チェーンステーとBB部。わかりにくいけどバリがあります




  • ワイヤー長過ぎ
     ステム上げることやカゴを取り付けることを想定してワイヤーを長くしてあるんだろうけど、やっぱり長過ぎ。機能面の不具合もあるけどなにより見た目がいかにもとってつけたようでカッコ悪い。ダイソーのケーブルカッターでスッキリ。アウター受けとアウターケーブルの隙間を埋めて、受けからケーブルがまっすぐ出るとずんだれ感がなくなってかっこいい。ホントに気分いいです

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     アウター受け ​
  • 軽さは正義
     車体が軽いから取り回しがラクチン。振り回しても大丈夫。80歳越え、身長145cmのばあさんでも軽く持てた。ちゃんと乗車ポジションを調整してタイヤを適正空気圧にすれば走るのも軽さを実感できる
  • 雨の日は鳴くし削れるし
     雨の日に走るとブレーキが割と大きく鳴く。効きも悪い。タイヤも滑る。でもそれ以上に問題なのはリムがガリガリ削られること。あっという間にブレーキ周辺が真っ黒になりリムの削れは目で見てわかるほど。雨の中を走ると艶もなくなってすぐ錆びるし色んなとこに水が入って状態が悪くなるばっかりで良いことひとつもない。夏場は特に錆びやすい印象
  • やっぱり色々安い
     この軽さでこの値段は安い。でも見た目チープだしタイヤは重いしサドルは低いしブレーキ鳴きまくりのリム削りまくりだし不具合多いし。やっぱり安い

1年目を迎えて

 令和2年前半にLIGを購入してほぼ1年になり色々まとめてみたくなりこれを書きました。こんな気持ちになれたのも長く続いたトラブルが一通り落ち着いて現在もまだ使い続けていられるからでしょう。
 購入当初は野ざらし駐車で雨の日でもガンガン使って車体寿命までメンテも適当にこなすつもりでした。でも安物自転車はそんなに甘くありません。すぐさまトラブルが次から次に出てきてまともな運用をするにはきちんと手を入れてしっかり管理をする必要に迫られました。現在は室内保管で日々調子を見ながら雨の日はできるだけ使わないようにしています。自転車はブランドや値段に関わりなく元々華奢な機械ということがよくわかりました。最近まで地獄の日々でしたが早くその対応に気づけたのは今考えると良かったのかもしれません。
 こうやってまとめてみるとトラブル原因は自転車本来の不具合と自分のポカと半々くらいでしょうか。知識と経験はとても重要と痛感します。10km/日以上、350km/月以上は使っているので総走行距離4000km越えになります。泥除け、マッドフラップ、チェーンステーガード、ブレーキブースターを追加して、ヘッドリテーナ、後ろハブ軸、スーパーバルブ、ブレーキシュー、シートポスト、後ろタイヤを交換、回転部位のオーバーホールをしてますが、どノーマルでなんとか運用できてます。サイドスタンド、ディレイラーガードの重量物を外したこともあって、余計な物を付けてる割には実測車重11.8kgと購入当初と違いはありません。いいパーツを入れればより快適になるのはわかっていますが、趣味で使ってる訳ではないので安全に元来の性能を最大限発揮できてくれれば満足です。
 体調も含めて安全にダンシングできるほど万全になれば貧脚の当方でも目標の平均30km/hの運用ができそうです。
 まぁその前に駆動系にトラブル出るだろうし、ホイールとフォークは交換が必要。先立つものが…、と行き着くとこは購入前から変わらないので安物自転車との格闘の日々はこれからも続くのでしょう